小林「あなたは……誰ですか?」トール「……えっ?」【小林さんちのメイドラゴンSS】
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215: ◆bhlju8wMK6[saga]
2023/07/27(木) 23:29:55.50 ID:f2Y7up7W0

トール「……はぁ〜〜〜〜あ」

エルマ「……何だ、そのでかい溜め息は」

トール「い〜え? 何でも〜? とにかく、邪魔しないなら別にいいですよ〜」トントン

エルマ「…………………そうか」



トール「…………………」トントン カチャカチャ

エルマ「…………………」



トール「……あ〜、そう言えば」

エルマ「?」

トール「さっきまでの話し合いで、並行世界同士でのこの1年間の差異は分かりましたけど……
    それ以前の出来事にも差異はあるんですかねえ?」ショリショリ

エルマ「? どういう意味だ?」キョトン

トール「だからあ。二つの並行世界の違いは、1年前に私と小林さんが出会ったか否かって話だったでしょう?
    けど、もしかしたらそれよりもっと過去の出来事にも、何か違いがあるかもしれないじゃないですか」カチャカチャ

トール「――例えば、昔、私達が一緒に旅をしていた時の事とか」

エルマ「!」

トール「あ〜困ったな〜、急に気になってきたな〜。これじゃあ料理が手に付かないな〜」ユラユラ

トール「昔の記憶を確認し合うために、料理中の暇潰しも兼ねて思い出話に付き合ってくれる旧知のドラゴンはいないかなあ〜?」チラッ

エルマ「…………………っ!」

トール「――あ〜あ、まあそんな都合の良い奴なんていないか〜――」

エルマ「――お、オホンオホン!」コホッコホッ

トール「ん〜?」ピクッ

エルマ「……しょ、しょうがないな! 調和勢たる者、敵であっても困窮している相手を助けるのはやぶさかでもない!」ソワソワ

エルマ「条件に合うのは、ど、どうやら今は私だけの様だし? 仕方ないから思い出話に付き合ってやろう、し・か・た・な・く!」フンス!

トール「……あーあー、全く素直じゃないおこちゃまドラゴンでちゅねーもー」ハアー

エルマ「な、何をぅ! 下手な小芝居うって、素直じゃないのはそっちもだろ!」ギャー!

トール「はいはい。――それで? どっから話しますか?」

エルマ「そ…… そうだな。じゃあ、最初、私達が出会った時からにしよう。
    あれはそう、私が巫女として人間の街を巡遊していた時、お前が突っかかって来て――」




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