【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「私はこの絆を諦めません」【安価進行】
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494: ◆zbOQ645F4s[saga]
2021/08/09(月) 22:14:23.36 ID:eyxOpIOE0

雛菜「はぁ〜……円香先輩、本当に最後まではた迷惑だよね〜」


私の推理を一通り聞いた雛菜は、大きなため息をついて樋口さんの席を一瞥。
かと思うと、私の目を見て正面から向き合った。


雛菜「灯織ちゃん、いくら謝っても足りないって雛菜も思う……けどごめんなさいをさせてもらえないかな〜……」

灯織「ひ、雛菜?!」


雛菜は深々と頭を下げて、謝罪の意志を見せた。
いや、謝罪なんて並一通りの言葉で括れるようなものではない。
自省、贖罪、慙愧……そんな複雑な感情がにじみ出ているような、重たい辞儀だった。


雛菜「雛菜が、雛菜が……雛菜が止めないといけなかったのに……円香先輩を止めなきゃいけなかったのに……!」

灯織「……雛菜」

雛菜「雛菜のせいで……灯織ちゃんの大切な友達を……雛菜にとってかけがえのない仲間を……めぐるちゃんを失うことになっちゃった……」

(雛菜、今めぐるの名前を……!?)

雛菜「まだ生きてる、きっと生きてるって……そう思ってた、思いたかったのに……」

灯織「……うん」


今にも泣きそうな程に震える雛菜の背中。
雛菜はこの裁判に、いろんなものを背負い込んでいたんだ。
自分の幼なじみが犯行に手を染めたこと、自分の幼なじみが仲間に対して敵意を抱き続けてそれをついに爆発させたこと、
そしていつしか事務所のアイドルに友愛の感情を抱くようになっていたこと、線引きが曖昧になりつつあったこと……

普段は飄々としている彼女も、他の誰とも変わらない一人の女の子なんだ。
希望も絶望も一緒くたにしてしまうには、あまりにもその体は小さく、その力はか細い。


_____だから私は、彼女を抱きしめた。




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