【ミリマスSS】海美「ただいまーーーー!!!!」
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9: ◆ivbWs9E0to[saga]
2021/05/24(月) 22:57:54.28 ID:qnSN5yXj0

「劇場が見えてきましたね」

 助手席に座る美咲の言葉に反応したのは海美と歩だった。何やらモニョモニョ言いながら身体をもぞもぞと動かしている。その二人に挟まれている福田のり子は、擽ったそうに困った笑顔を浮かべた。
 しかし、薄い瞼のカーテンでは明るい太陽の光を遮ることは出来なかったらしい。高坂海美は一度眉間に力を入れた後、音がしそうな勢いで目を見開いた。

「着いたっ⁉」
「海美、着いたら起こすから寝てても良いよ?」
「ううん、起きたから大丈夫!」

 目覚め良いなぁ、と美咲は笑った。

「おはよう海美、着いたら荷物降ろすの手伝ってくれるか?」
「うんっ! 任せて!」

 窓を開けると、潮の匂いが飛び込んできて、海美の胸いっぱいに広がった。運河の水面には明るい空が広がっている。
 


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