2:O ◆3Jh764FmrU[saga]
2021/05/16(日) 04:54:40.58 ID:XExhrzy80
●開幕
それは、何も考えていなかった時間。
ただ思い思いのままに。
純粋に自分の気持ちに素直でいられた瞬間の積み重ね。
「ねえ、おんぶしてよ」
硬い床を歩いていると、どんなに良い履物をしていても足が痛くなった。
そんな時、私は彼にこう言うのだ。
両手を伸ばして──私を背負ってとお願いをする。そうすると彼はいつだって私に照れた様な、微笑む様な、微妙な笑顔を浮かべてこう言うのだ。
「はい」
私はそんな彼との一瞬が大好きだった。
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