狐娘「妾は老いることも死ぬこともないケモノじゃ」
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50: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2021/05/17(月) 23:28:39.24 ID:hG5XWQQ60
ーーー真夜中 神社ーーー
狐娘「ふむ、大きな月じゃ。ここまではっきり見えるのもまた珍しい」
狐娘「しかしちと見飽きたの」
狐娘「……ククッ、"飽きる"か。久しく忘れていた感覚じゃ」
狐娘「それもこれも全部あやつのせいじゃな。言葉を交わすだけでこうも毒されていくとは」
狐娘「………」
狐娘(分かっておる。良くない傾向じゃ)
狐娘(存在を知られた以上、いずれ折を見てここを発たねばなるまい。どれだけの聖人であろうと懇意になることなどない)
狐娘(…互いの為にもな)
カサ...
狐娘「?」
(飴の包み紙)
狐娘「…まぁ、今は」ヒロイアゲ
狐娘「もう少し楽しんでも罰は当たるまい。永い時間の、僅かな息抜きくらいなら」
ーーーーー
男「狐娘さんが生まれたのっていつ頃なんですか?」
ーーーーー
狐娘「…奇特な奴よ」
狐娘「お主が相手にしているのは人間ではないのじゃぞ、人間」
狐娘(仮に、全てを知ったとして)
狐娘(主も他の有象無象共と同じ目を妾に向けるのだろうか)
ーーーーー
「やめて…!来ないでください!どうかうちの子だけは…!」
「お狐様、どうぞ私どもにその御力を」
ーーーーー
狐娘「………」
狐娘「くだらぬ仮定じゃな」
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