狐娘「妾は老いることも死ぬこともないケモノじゃ」
↓ 1- 覧 板 20
184: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2021/06/15(火) 01:57:25.95 ID:ZPgdfMxA0
白猫「……」
欲を言えば姉さんとも話したかったな。怖くなって逃げちゃって、ちゃんと向き合ってあげられなかった。
白猫「貴方は可哀想な人間です」
僕が?
白猫「貴方は死ななくてもよい人間でした。それが、たった一度、不要な寄り道をしたせいで呆気なく崩れ去ってしまった」
白猫「貴方は可哀想な人間です」
狐娘さんの方が、ずっと可哀想だよ。
だってあの人は死ぬこともできない、これまでもそしてこれからもまた一人きりで過ごしていかなきゃならないんだから。
せめてさ、僕が生きていられる間くらいは一緒にいたかったよ。
あぁ、それも心残りだなぁ。
白猫「あの子をひとりにしたくないと?」
うん。
そう、約束したんだ。
結局守ってあげられなかったけどさ…。
白猫「その望み、叶うとしたら?」
え?
白猫「貴方を包むあの子の影がその資格足り得る」
白猫「但し――」
203Res/177.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20