【シャニマス 】果穂(16)「普通って、なんですか?」
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66:名無しNIPPER
2021/05/25(火) 18:09:49.62 ID:Xm+5a+vV0

「果穂はホワイトソーダでよかった?」
「はい! ありがとうございます」

 凛世さんたちがドリンクバーから帰ってきて、器用に3つグラスを持ったちょこ先輩があたしの前に氷が入ったグラスを置いた。
 ホワイトソーダをカルピスで薄めたやつ。炭酸は飲みたいけど、喉に悪いからレッスンの後は薄めて飲んでる。ちょこ先輩、覚えていてくれたんだ。
 夏葉さんは真夏なのにあったかいコーヒーを啜っていて、一段と大人に見えた。

「ファミレスのコーヒーってある程度美味しいのよね」
「ある程度って大事だよねぇ」

 ちょこ先輩があたしの隣に座りながら、グラスにたっぷり入ったいちごオレをこぼさないように慎重にテーブルに置いていた。

「樹里さんには……こちらを……」
「なんだよこれ」

 凛世さんはおぞましい色のジュースを樹里さんに渡していた。

「本日のドリンクです」
「あってたまるか」

 文句を言いながらも、樹里ちゃんは黒ずんだ液体を普通に飲んでいた。凛世さんはドリンクバーで遊ぶけど、ちゃんと美味しいものを持ってくる。でも樹里ちゃんが黒ずんだ液体を飲んでいる絵面は変だった。

「いちごオレってゴクゴク飲んじゃうから勿体無いけど、ファミレスだといくらでも飲めるからいいよね〜」

 ちょこ先輩はもう半分くらい減ったいちごオレを嬉しそうにテッシュの上に置いていた。夏場の冷たいグラスには、もう結露ができている。

「でもちょこ先輩もご飯注文したんですよね?」
「うん? そうだけど」
「いちごオレってご飯に合うんですか?」

 ちょこ先輩は水を取りに行った。

「アタシも水取りにいく」
「いえ……お手を煩わせるなど……凛世が新しいものをお作りいたしますので……」
「今度は普通で頼むぞ」

 樹里ちゃんを奥に押しやった凛世さんが、また嬉しそうにグラスを持ってちょこ先輩を追いかけた。



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