勇者「やっぱ勇者向いてなかったと思う」
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30: ◆pzeamDmtDO6e[sage saga]
2021/04/18(日) 16:00:15.99 ID:/TKVMEil0
女「……これなら如何でしょうか」

勇者「やっと俺の知らない人か……あれでもどことなく見覚えがあるような」

女「はい! 先ほどまで同行されていた女性の方ですね」

勇者「キャラ違うぞ。あいつはもっと野蛮な感じだ」

女「え、変だな……けど、時には失敗することもありますよね」うん

勇者「……まぁ違和感が気にならなくていいけど。んで、本題はなんだ?」

女「勇者さんは人のことはお好きですか?」

勇者「無視かい。ん……好きかと言われるとちょっと悩むな」

女「……勇者さん、我々人造魔物のことを知っていますか?」

勇者「え。いや……申し訳ないけどあんま知らないな。名前は聞いたことあるけど」

女「人造魔物はその名の通り、人間に作られた魔物の模造品です」

勇者「模造品って……お前自分らのことをそんなに卑屈な言い方するなよ」

女「貴方だってご自分のことをバケモノと呼んだりするじゃないですか」

勇者「う。そ、それとこれとは別だ。にしてもこんなご時世でよくんなもん作ってられるな」

女「ええ。ですからこれは過去の話であり、現在は製造中止になっています」

勇者「やっぱな……しかし、魔物を作るたぁ人の好奇心は無限だな」

女「……好奇心もあったかもしれません。けれど、その使用目的は兵器です」

勇者「え……へ、兵器。あ。いや兵士の間違いだろ? 兵器っつったら物」

女「はい。物です。我々人造魔物の主な用途は、人の道具でした」


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