11:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 22:42:03.19 ID:2kLflUvfO
いくつかの交差点を通り過ぎて、
僕はほどなくその場所に辿り着いた。
そこには一人の女性がいた。
彼女は、交差点の角に座り込んで、
歪んだガードレールにもたれて、ギターを弾いて歌っていた。
歳は多分、僕よりは少し上。
小柄な体格のせいか、抱えたギターはやけに大きく見えた。
歪なガードレールのそばには交通事故を知らせる看板があって、
傍らに立っていた瓶にはすっかり枯れ果てた花が差さっていた。
その花にでも捧げるように、彼女は歌っていた。
僕が耳にしたことのない、英語か何かの歌だった。
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