125: ◆pYYJkGKpMM[saga]
2021/03/15(月) 22:23:48.22 ID:Pe23u3Sa0
出木杉(ん?ちょっと待てよ。アスパラガスの『形』がどうとか言っていたが、こいつの目は……)
軍事隊長「あ、ちなみに俺が失明しちまったのは5年くらい前のことだから、アスパラの形くらいは知ってんだよ」
出木杉(ああ、ムダな疑問だったか)
軍事隊長「本当は見えてるとか思われたら心外だからな。嘘をついてると思われんのは何より嫌いだ」
出木杉(ふうん、武士道ってやつ。奴なりの哲学があるってことかね)
軍事隊長「さて仕切り直しだ。一応言っておくが、俺に飛び道具は通用しないぞ」
出木杉「そりゃ怖いや。でも、ハッタリかもしれないなッ!」バシュンッ
軍事隊長「……」
出木杉「……本当だったか」
軍事隊長「ひみつ道具ってのはタイムパトロールに危害を加えられないように改造してあるってのは知ってるか?ま、そこら辺の下っ端には効いたかもしんねえけどよ。あいつら何億人もいるから、いちいち注射とかしてらんねえんだ」
出木杉(注射……たぶん、何らかの成分を注射してそれを持つ者には攻撃ができないように改造してるってことかもな)
軍事隊長「そういや、まだ名乗ってなかったな。俺はタイムパトロール軍事隊長、サナト・セルヴァン・ゴルーグ。気軽に名前で呼んでくれや」
出木杉「へぇ、ゴルーグさん。覚えとくよ、僕の名は出木杉」
ゴルーグ「出木杉ね。おい出木杉、これから戦うんだから手の内を明かしておくぜ。俺は刀使いでな、これが俺の愛刀だ」チャキ
出木杉「日本刀か。じゃ、『名刀電光丸』」
ゴルーグ「ほう。名刀電光丸と言えば、あれか。全自動で動かすことができる刀か」
出木杉「ああ。ま、あなたみたいな玄人と戦うには正攻法じゃ無理だろう?」
ゴルーグ「ま、たしかにごもっとも。でも、タイムパトロールの俺にその自動操縦機能が使えるかな」
出木杉「……」
ゴルーグ「そこは……気づいてなかったかァ!」ブンッ
出木杉「ふん!」ギィン
ゴルーグ「なにッ!?」
出木杉「はっ!」ザシュッ
ゴルーグ「ぐはぁぁぁっ!」ブシュッ
出木杉「……やった」
ゴルーグ「……へへへ、何だよ。注射の効果が切れたか?」
出木杉「いや。自動操縦機能はオフにしてある」
ゴルーグ「じゃあ、何故」
出木杉「剣技はさんざん練習したからな、こいつの自動操縦機能で。何回も振り回していれば大体太刀筋ってやつは覚えられる」
ゴルーグ「その剣技、二日三日で覚えたんじゃあなさそうだな」
出木杉「ああ、『逆時計』で何度も時間を巻き戻したから。実質1年間くらいは練習したんじゃないかな」
ゴルーグ「1年でそんな技術を……お前、面白い。面白いよ」
出木杉「玄人に言ってもらえると嬉しいよ」
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