26: ◆GiMcqKsVbQ[saga]
2021/02/15(月) 01:03:31.51 ID:UXYRaHXx0
人魚「あ、もしもしお母さん?ごめんね、昨日は電話に出られなくて」
人魚「あ、聞いちゃう?聞いちゃう?えへへー、実はねー、私、ついに彼氏ができましたー!」
人魚「そうそう、あの男さん。もうね、ほんとにかっこよくてね、優しくてね、大人って感じがしてね」
人魚「私がちょっと話題に挙げただけのやりたいこと、いっぱいやらせてくれたの!無理だよ〜、あんなの惚れ直すに決まってるよ〜」
人魚「実家につれていく・・・・・・のは無理だね、うん。人間だし。呼吸はともかく水圧で死んじゃう」
人魚「あ、そうそう。昨日はじめてお寿司食べたの!すごいねーあれ。そうそう、ほんとに回ってた!おもしろかった!」
人魚「人間の食への探求心はバカにできないねー。おいしいものを食べるためなら悪魔に魂を売るよ、あれは」
人魚「・・・・・・ね、お母さん。私ね、ほんとはちょっと辛かったの。一人で無理にこっちに来て、行きたかった学校にも行けなくて」
人魚「毎日毎日コンビニのお仕事ばかりで、慣れない足を使ってずっと立ち仕事で。もう帰りたいって思ってたの。強がってたの」
人魚「でもね、今は帰りたくない。私、まだまだこっちにいるよ。だって、苦労した事はその分ちゃんと報われるってわかったし」
人魚「それに、今は一人じゃないしね。男さんが一緒にいてくれるから、大丈夫」
人魚「・・・・・・え?今?男さんの家だよ?うん、ここの方がバイト先近いし。前のアパートは引き払うつもり」
人魚「男さんの就職先はここから近いから、引っ越すつもりもないらしいし。二人暮らしすると生活費も余裕ができるし」
人魚「うんうん、だから・・・・・・げ、お父さん聞いてたの?そ、そういうことだから!それじゃあね!」
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