【モバマスSS】まゆ「大切な日を、大切な人と」
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38: ◆bL5b7ovQmQ[saga]
2021/02/13(土) 18:16:55.83 ID:dBsvw9UF0
ついさっき(と言っても実際は1年以上前)までは、早くまゆに会いたい、なんて恋する乙女になっていたのが信じられない。
悪寒が走ったのは、気化熱と狭い部屋にしては効きすぎたエアコンの風によって、身体が冷えてしまったからなのか。
それとも、正面に座る彼女の表情が、否応なしに俺の死を自覚させてくれたからなのか。
39: ◆bL5b7ovQmQ[saga]
2021/02/14(日) 18:28:34.86 ID:q3m1PlvQ0
まゆ「....」
P「....」
まゆ「....あの」
40: ◆bL5b7ovQmQ[saga]
2021/02/14(日) 18:29:48.00 ID:q3m1PlvQ0
P「....よかったのか、ここに来て」
まゆ「....あのまま逃げていても」
まゆ「まゆの心のざわめきは治まりません」
41: ◆bL5b7ovQmQ[saga]
2021/02/14(日) 18:30:58.55 ID:q3m1PlvQ0
私たちは、現実から目を逸らすように他愛もない話を続けました。
1年という長い離別は、お互いの心を遠ざけてしまっていたんでしょうか。
プロデューサーさんはどこか遠慮がちに、私の内側を探るような語り口。
私は言葉を紡ごうとしても、どこかで引っかかってしまって、滑らかに口から出ていきません。
42: ◆bL5b7ovQmQ[saga]
2021/02/14(日) 18:31:29.21 ID:q3m1PlvQ0
P「そうか、もう立派な売れっ子アイドルだな....」
まゆ「プロデューサーさんがそう言ってくれて、嬉しいです」
P「....まゆも俺が見ないうちに、もっと成長したんだな」
43: ◆bL5b7ovQmQ[saga]
2021/02/14(日) 18:31:57.74 ID:q3m1PlvQ0
ガチャリ
P「....」
P「....これでよかったんだろうか」
44: ◆bL5b7ovQmQ[saga]
2021/02/14(日) 18:33:07.87 ID:q3m1PlvQ0
P「あれ、もういいんですか」
ちひろ「何がです?」
P「俺をプロデューサー認定しても」
45: ◆bL5b7ovQmQ[saga]
2021/02/14(日) 18:33:41.22 ID:q3m1PlvQ0
ちひろ「それに」
ちひろ「まゆちゃんがあなたをPさんだと認めたんです」
ちひろ「何よりの証拠ですよ」フフッ
46: ◆bL5b7ovQmQ[saga]
2021/02/14(日) 18:34:31.85 ID:q3m1PlvQ0
ちひろ「....」
ちひろ「....ただ、どうして今なんだろうって」
ちひろ「怒りもあります」
47: ◆bL5b7ovQmQ[saga]
2021/02/14(日) 18:35:35.94 ID:q3m1PlvQ0
ちひろ「....」
ちひろ「よく『時間が悲しみを癒してくれる』なんて言いますが」
ちひろ「あれは半分嘘なんです」
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