【咲-Saki-】京太郎「たのしい宮永一家」【微安価】
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57: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/26(火) 19:07:36.17 ID:lkV5u9hc0
都会の電車と違って風景がゆっくりと流れていく。曲がりくねった線路だからあまりスピードが出せないのだ。
しばらくは住宅街を通っていたが、やがて枯れ木のトンネルが車窓を埋め尽くすようになった。

照「麻雀、好き?」

京太郎「そりゃもちろん。好きじゃなきゃこんな人生辿ってないでしょ」

照「じゃあ、咲と麻雀ならどっちが好き?」

京太郎「......おかしいですよ。今日の照さん」

照「プロを辞めた時だって、実業団を辞めた時だって。いつもあなたはそうだった」

照「大好きな麻雀を続けることなんて幾らでも出来たのに、ずっと咲から逃げてきたんだ」

照「これからの人生も咲に囚われ続けるつもりなの」

京太郎「そんなこと......!」

照「『そんなこと』って、どんなこと?」

京太郎「......自分で全部決めたんだ。咲に囚われてなんかいない」

京太郎「咲は死んだし、俺は生きてる。それだけのことですよ」


『対向列車待ち合わせのため一時停車いたします』


照「京ちゃん、一つ提案があるんだけど」

京太郎「なんですか」

照「あのさ――――――」


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