【咲-Saki-】京太郎「たのしい宮永一家」【微安価】
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15: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/21(木) 18:53:29.76 ID:VtKT70Eh0
木曽山脈を背負った無人駅で降りた後は彼の家まで歩いて一時間。車で迎えに来てもらえばせいぜい十分くらいの距離だけど、あえてそうしない。
ただでさえ起伏の少なくない山里の道である上に、それを進む足腰も年々衰えていくのを嫌でも実感している。
それでも私はこの風景をとても気に入っていて、ミニバンなんかで早々と通り過ぎるにはあまりにもったいないと感じてしまう。

それにしても長野の冬は寒い。一般に気温は、高度が100m上がるごとに0.6℃降下すると言われている。
以下略 AAS



16: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/21(木) 18:54:53.14 ID:VtKT70Eh0
目的地に着いたのは、寒い寒いと言い続けたせいで余計寒くなったような気がした頃のことだった。
山脈に挟まれた平野を田畑が埋め尽くす中にぽつんとできた、わずか十数戸の小さな新興住宅地。
もう何度も訪れた場所ではあるが、念の為『宮永』という表札が掲げられているのを確認してからインターフォンを鳴らす。

ピンポーン
以下略 AAS



17: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/21(木) 18:55:34.75 ID:VtKT70Eh0
扉を開けて出てきた男は顔こそ明るく装っているものの、声色には隠しきれない苛つきが浮かんでいた。
でもこっちだって待たされたしお相子だろう。いや、3:7くらいでコイツの方が悪いよね。

京太郎「―――って、あぁ」

以下略 AAS



18: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/21(木) 18:57:01.97 ID:VtKT70Eh0
――― 宮永邸 リビング


久し振りにやって来たこの家の模様は殆ど変わっていなかった。いくつかの家電が新調されているものの、総じて小奇麗に整頓されている。
彼女がマメな性格で本当によかった。学生時代のキョータローは部室こそ率先して綺麗にしていたが、自分の部屋については結構適当な気立てだったはずだ。
以下略 AAS



19: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/21(木) 18:58:00.06 ID:VtKT70Eh0
京太郎「不老不死ってのは流石に冗談にしても、実年齢より随分若く見える人はかなりいるな」

淡「小鍛治さんとか明らかにおかしくない?」ボリボリ

淡「ひょっとして和了るたびに若さとか吸い取って―――むぐっ」
以下略 AAS



20: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/21(木) 18:59:25.37 ID:VtKT70Eh0
話題は絶えることもなくコロコロと変わり、昨日あったという昇進祝いの話やテルが優勝した話など最近の出来事を遷っていく。
そして最終的には私が結婚できないという話に落ち着くのが、この面子で集まった時のお決まりなのだ。

淡「私が悪いんじゃないもん!そもそも私に―――」ギャーギャー

以下略 AAS



21: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/21(木) 18:59:54.40 ID:VtKT70Eh0


照「............」




22: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/21(木) 19:00:51.38 ID:VtKT70Eh0
淡「......テル?」

照「......えっ?ああ、ごめん」

照「ええっと.........私も京ちゃんに賛成かな」
以下略 AAS



23: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/21(木) 19:01:21.54 ID:VtKT70Eh0
キョータローの仕草に釣られるままに私とテルの目線が部屋の壁に掛けられた時計へ向けられた。
彼の趣味なのかはたまた彼女の趣味なのか、やけに前衛的で読み取りづらいそれはどうやら十五時前を指しているらしい。

まるで待ちかねていたかのように、遠くで何者かが扉を開ける音がする。

以下略 AAS



24: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/21(木) 19:01:58.68 ID:VtKT70Eh0
「ただいまー!」


彼女が帰ってきた。


25: ◆copBIXhjP6[sage saga]
2021/01/21(木) 19:05:42.96 ID:VtKT70Eh0
京咲か京淡か京照かの何かしらになる予定です

不定期更新で適当に進めるつもりなのでよろしくお願いします


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