【アークナイツ】フロストリーフ育成計画【安価あり】
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20:名無しNIPPER[saga]
2021/01/27(水) 06:08:18.04 ID:vefe/a57O
「…適当にホラ吹いても通用するわけない、か。あそこの街灯に寄り添ってる女の子、見えますか?」

「老眼だから、よく見えるよ。あの綺麗だけど汚いお嬢さんが、どうしたのかね」

「…あの子は昨日、クルビア政府に連行される"はず"だったところ俺が買い取りました。どうやら、軍人さんも思うところがあったみたいで」

「…あの時かい。定休日だったから家でのんびり寝てたから、詳細は全く知らなくてねぇ」

「それで、何がどうしてあの子用の学生服を買うことになったんだい?」

「俺ぁ、シエスタに引っ越す予定でしてね。その時に着せる服が欲しいですし、あんなボロっちい服のまま居させるのもあれなんで」

「だから、私服としても共用させれば、その分金も浮くっていう俺の悲しい懐事情もあります」

「ふぅん…。そんな善人ぶったことをしても、ただの偽善でしかないよ」

「結局は、お前さんはあの子の生殺与奪の権を握ってるってことだ。善意とは到底呼べない」

「偽善だろうと、善でしょうに」

「連れて行かれた全員じゃなくあの子一人だけしか救わなかった、中途半端な覚悟で首を突っ込んだ人がよく言うよ」

「耳が痛い。でも、その中途半端な覚悟で一人の命が救われたんだ。…全員が戦場で惨たらしく死ぬよりかは、幾らかマシだと思いますがね」

源石爆弾による奇襲で、部隊の八割が肉片と化した。

サルカズの剣士数名に、反抗者は骨になるまで削ぎ落とされた。

あのような地獄を、子供が生きていけるとはとても想像出来ない。

遠い目で天井を見つめるブランクを見て思うところがあったのか、老婆ははあ、と息を吐いた。

「女の子を連れて来な。細かい部分の調整をしたいからね」

「…感謝します」

深々とお辞儀をしたブランクは、フロストリーフを呼びに店を出た。


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