【安価コンマ】貴方は世界を巡るようです 11巡目
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665: ◆Nq0wl2Ysns[saga]
2021/02/10(水) 00:29:06.70 ID:KcXNST1b0
ワイズ「…………ユウナの、了承は得てますよ」

消えてしまいそうな声で、僕はお姉さんにそう呟く。

嘘ではない。これに関しては全くもって嘘ではない――だから。

アイナ「了承を得てる……了承を得てるから、何?」

ワイズ「え」

アイナ「あの子は……ユウナは。真っすぐで、明るくて、私なんかとは……比べ物にならないくらい、良い子なの。だけど――ちょっと、騙されやすいの」

「だから――お前たちはあの子を騙しているのよ!」と、アイナさんは叫ぶ。

アイナ「あの子を騙して、誑かして――! お前たちは――何をするつもりだ! おい答えろ! お前もセブンスアビスの一員なのか――なぁ、なぁ!」

ワイズ「っ!」

ブンッ。と振りかざされるナイフの先を頭を横に動かして避ける。僕の髪の毛に刺さったようで、プチッと毛の一部が抜ける。

アイナ「しかも、しかもそれだけじゃなくてあの子を――あの子の彼氏だぁ? 調子に乗るのもいい加減にしろよ……? ユウナはなぁ……ユウナはぁ……!」

お前みたいなクズが関係を持っていい女の子じゃないんだよぉ!!!

ワイズ「あっぶねっ!」

今度はナイフが眉間に振り下ろされそうになったため、勢いよくしゃがんでそれを避ける。そして、そのまま横に飛び移るみたいに場所を移動する。

――――。

アイナ「――」


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