328: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:31:19.48 ID:664efG6d0
静「あたしが透明になって見えなくなって、世界中の誰もがあたしを見失っても……」
メイ「……」
静「アンタはあたしを見つけてくれる。……そのくらい、アンタは『優しい』人」
329: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:31:58.07 ID:664efG6d0
静「自分の『幸せ』をつかむために……他人を踏みにじっちゃあいけないのよ」
メイ「!――……」
チラリ
330: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:32:31.26 ID:664efG6d0
二人は、一面のクローバー畑にいた。
静は地面の上に立ち、
メイは……三つ葉のクローバーを踏んでいた。
331: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:33:13.86 ID:664efG6d0
メイ「……静……」
静「……」
メイ「……静……静ッ!わたしは、わたしは――……!!」
332: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:34:06.32 ID:664efG6d0
静「日常を守るの」
メイ「ッ!……」
静「……アンタが作ろうとした眩しい世界と比べたら、ちっぽけで、きたなくて、こわくて、危ない……そんな、世界なんだけど」
333: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:34:45.03 ID:664efG6d0
静「四つ葉のクローバーが、綺麗だからさ」
メイ「……」
静「だから……あたし、行かなきゃ」
334: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:35:30.61 ID:664efG6d0
静「……会いに行くわ。あなたに」
メイ「……」
グス……ヒック……
335: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:35:58.67 ID:664efG6d0
泣きじゃくるメイに背をむける。
静は、自分の手のひらを見つめた。
静「……『アクトン・――』……」
336: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:36:24.78 ID:664efG6d0
自分のスタンド、『アクトン・ベイビー』の名を呼ぼうとして……。
首を振る。
337: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:36:59.68 ID:664efG6d0
『違う』
『そうじゃあない』
『あたしは――』
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