196: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/08(金) 21:26:35.73 ID:/2fOk0s80
静「……たすけて……くれたの?」
メイ「当たり前じゃあないの!『友達』……なんだから!」
チャプチャプ……
197: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/08(金) 21:27:50.69 ID:/2fOk0s80
メイ(ここは『ワンダフル・ワールド』……私の幸せの世界なのにッ!何故静が……こんなひどい目にッ!?)
静「……ごめん、ね。……メイ」
メイ「?」
198: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/08(金) 21:29:35.58 ID:/2fOk0s80
静「心にドーナツみたいな穴が、ポッカリ空いたみたいで、さ……」
メイ「!!……」
静「……幸せよ。アンタといると。だけど……あたし、なんだか……弱くなった感じがする。……『元気』じゃあなく、『おしとやか』に、さ」
199: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/08(金) 21:31:13.20 ID:/2fOk0s80
メイ「……いいじゃあないの。『おしとやか』で……貴女はもう、戦わなくて良いんだから……」
静「……」
メイ「私が……私が、守るわ。静……わかったの。私は……貴女なしではいられない」
200: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/08(金) 21:32:22.89 ID:/2fOk0s80
メイ「なんでだろう……そう思うの。世界中のみんなも好きだけど、それでも貴女は……私と同じにおいがする」
静「……」
メイ「……大切なの。貴女が」
201: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/08(金) 21:34:11.78 ID:/2fOk0s80
静「今の言葉……本心だって、わかるわ。こんなあたしにも、ね……」
メイ「……」
静「きっと、この海は……あたしなのよ」
202: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/08(金) 21:35:36.73 ID:/2fOk0s80
静「『あたし』なの。あたしの……『心』……あたしの弱さが生んだ、『心の闇』なの……」
グシャ……
メイ「?……!!……し、静……その、ポケットに入っている……チラリと覗く、その……『紙』は?」
203: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/08(金) 21:36:39.67 ID:/2fOk0s80
静「……これ……なんだろう。わからない。拾ったんだけど、なぜか……捨てられなくて」
メイ「……これは……この『紙』はッ!!」
204: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/08(金) 21:37:40.09 ID:/2fOk0s80
…………
メイ「……『双葉双馬』……」
205: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/08(金) 21:39:23.54 ID:/2fOk0s80
杜王町の、闇の中。
有栖川メイは、数多の紙と対峙した。
地面をふきすさぶ、ボロボロの紙切れに……。
206: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/08(金) 21:40:49.90 ID:/2fOk0s80
メイ「『執念』とでも言うの?……貴方の『執念』が……私の天国を壊そうとしているの?……ちっぽけな!!」
ゥ ゥ ゥ……
メイ「……いえ、『ちっぽけ』ではないわ。貴方の能力は恐ろしい。文字通り、人を超えた私の世界に、死んだ貴方が……いえ、死んだからこそ、貴方が介入するなんて……」
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