19: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/02(土) 21:01:15.45 ID:72bgz/My0
静「あたし、友達なんていないし……こんな顔立ちだから、みーんなにムシされちゃうからさ。それに、だれもあたしみたいな、すごい力を持ってない」
メイ「……」
静「だから……ガッコーなんて、行きたくないの。ずっと、おじいちゃんの側にいたい……」
20: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/02(土) 21:02:41.30 ID:72bgz/My0
メイ「それに……『友達』なら、私がいる。……でしょう?静?何か問題でも……あるの?」
静「……ううん。無い」
メイ「フフッ、二人で学校に行くの、楽しみね?」
21: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/02(土) 21:04:43.54 ID:72bgz/My0
静「……アンタっていう、『友達』がいて……良かった」
メイ「……私もよ。静」ニコッ
…………
22: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/02(土) 21:06:02.46 ID:72bgz/My0
…………
23: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/02(土) 21:09:02.65 ID:72bgz/My0
…………
ザザザーッ……
「……こんにちは。ニュースの時間です……」
24: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/02(土) 21:11:40.15 ID:72bgz/My0
『ええ、こちら現場の薫です……名字が薫です。カオル……ええと、ご覧ください、見えますでしょうか……?あのドームが……』
「ええ……ハッキリと映っていますね……」
『はいィ。アレが突如現れたのは、お昼の14時ごろだという事で……ええ、あのようにシッカリと……覆っております……』
25: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/02(土) 21:12:49.47 ID:72bgz/My0
「アレは一体、何なのでしょうか?」
『専門家は異常気象の……濃い霧が溜まったものだという見解ですが……』
「霧……にしては、シッカリと覆っているようですが……」
26: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/02(土) 21:13:50.61 ID:72bgz/My0
『ええ、しかもですね、どうやらあの『膜』は、徐々に広がっているようでして……』
「広がって……という事は、M県全域が覆われるのも、時間の問題という事でしょうか?」
『そうですね……ですが、全く何も、なァ〜〜〜〜ンにもッ!心配はいりませんッ!』
27: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/02(土) 21:15:27.83 ID:72bgz/My0
『実は私は、S市杜王町の出身なのですが……ええ、ですから今回の現場に呼ばれたんですけど……どうやらあの『膜』の内側に入ると、『夢』を見るようなのです……幸せな『夢』を……』
「……薫さん?あー……少し、マイクの調子がおかしいようなんですが……オホン!……オイ、聞こえてんのか?」
『幸せな『夢』ですッ!私は『メイちゃん』からそう言われましたッ!あれこそが『天国』なのだとッ!天国へ到達するための『階段』なのだとッ!そう言われたんで……大丈夫です。エヘヘヘヘヘヘ……』
28: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/02(土) 21:16:26.34 ID:72bgz/My0
『私達はこの偽りの記憶を捨てて、新の『幸福』へと向かえるでしょう……この間実家に帰った時、そう言われたんでね……今はちょっと、メイちゃんとの記憶はアヤフヤですが、あのドームの中ならシッカリした記憶になると……』
「カメラを!止めろ!!と、言っとるんだァ――ッ!!放送中止ィィ――ッ!!!」
バタバタバタ!!
29: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/02(土) 21:17:54.64 ID:72bgz/My0
ブツン!
ポルナレフ「……」
カラーバーが表示されるテレビのスイッチを、車椅子に乗った男……『ジャン・ピエール・ポルナレフ』が、リモコンを使って乱暴に消す。
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