白菊ほたる『人身御供』
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12: ◆ikbHUwR.fw[sage saga]
2021/01/01(金) 19:48:07.70 ID:MkNadbD70
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ほたる「……あれ?」

ほたる(ここ……どこだろう。私、なにしてたんだっけ?)キョロキョロ

ほたる(……村の近くの山、かな? 神様が住んでいるから、入っちゃいけないって言われてる) 

父「ほたる!」ガサガサ

ほたる「あ、お父さん……」

父「こんなところにいたのか、ああ、こんなにやつれて――ないな? たっぷり食ってたっぷり寝てたみたいにやたら血色いいな。元気でいてくれて嬉しいけど、少しぐらい心細い思いをしててくれないとこっちが寂しいような気もする。俺はこの想いをどうしたらいいんだ?」

ほたる「お父さん、なに言ってるの?」

父「心配してたんだよ。ほたるが行方をくらまして3日も経つんだ。ああ、無事でよかった」

ほたる「3日!?」

父「覚えてないのか?」

ほたる「うん……」

父「そうか……お前みたいな子は神隠しに遭いやすいんだから、もうひとりでこんなところ来ちゃだめだぞ」

ほたる「私みたいって……不幸体質?」

父「いや、かわいいから」



母「ほたる! 無事だったのね! ああ、こんなにやつれて――ないわね?」

ほたる「その流れ、さっきお父さんがやった」

母「あらそう」

父「じゃあ俺は、村のみんなに見つかったって言ってくるから」

母「いってらっしゃい」

ほたる「いってらっしゃい。あの、私からごめんなさいって……」

父「伝えておくよ。みんな、心配してたから」

ほたる「……うん」


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