【安価コンマ】貴方は世界を巡るようです 10巡目
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76: ◆Nq0wl2Ysns[saga]
2020/12/20(日) 23:16:08.77 ID:2aRv7Gg60
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ワイズ「…………」

セロ「…………はぁ」

トーナメント決勝。僕がここまで勝ち残ることが出来たのは、正直かなり運が良いと思う。

一つ判断を間違えたら気絶していた、一つ判断を間違えていたらやられていた。

確かに僕はドロシーさんに虫みたいな生命力とか言われたけど――僕は一回攻撃が当たってしまえばもう殆どお終いなのだ。

だからこそ、僕は全力で相手の攻撃を避ける。死にたくなくて、生きたくて堪らないから、全身全霊で逃げるのだ。

セロ「えーっと……ワイズさん、ワイズさん?」

ワイズ「あ、はい。あってます……ってこのやり取り前もやりましたね?」

セロ「そんなこといちいち覚えていませんよ。名前はほら、靴を作ってあげたことがあるので偶々覚えていただけですよ」

そう言われて僕はふと自分の靴を見る。

セロに作ってもらった忍者の靴――今日トーナメント中、ずっと履いていたものだ。

セロ「――――では、パパっと終わらせましょうか」

ワイズ「そ、そんな早く終わるかな?」

セロ「終わるんですよ。大体――風を扱う君が、ハーピーの君が私に勝てるはずないじゃないですか」

ワイズ「…………ふぅううううううううううううん?」

セロ「何ですか」

ワイズ「ああいや別に何でもないですけどー? 確かにセロは僕より強いのかもしれないけど――このトーナメントで優勝するのは僕だよ?」

セロ「へー」

――ムカつくなぁ! ああもう怒った! ぎゃふんと言わせてやる! ぎゃふんと!


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