【安価コンマ】貴方は世界を巡るようです 10巡目
↓ 1- 覧 板 20
228: ◆Nq0wl2Ysns[saga]
2020/12/23(水) 01:10:15.44 ID:KeUw2kbV0
――――校長室は、以前見た時と何も変わらなかった。そして、誰も居なかった。
バリアを解除して、中でラスボスの校長先生が待ち構えていたりするわけでもなく。まさかまさかの七聖剣がエンカウント、なんてこともなかった。
本当に無人だった。バリア以外なんのギミックもなかった。
ワイズ「あ……」
そして――――お目当てのものはすぐそこにあった。
ユウナ「これが……神の身体の一部?」
それは女性の木乃伊の頭蓋骨だった。髑髏だった。
包帯でぐるぐる巻きにされ、首から下は真っ二つに割れていて、まるで空間を切り取ったみたいにきれいに真っ二つな――神の、頭だった。
ワイズ「――っ!」
思わず僕は走り出し一気にその神の頭を――抱きかかえてしまった。
ああこれが……! これが神の身体かと! ようやくようやくようやくようやく手に入れることが出来たと! 衝動に駆られるまま優しく優しくギュッと抱きしめてしまった!
嬉しい、嬉しい、嬉しい、嬉しい! ああ、本当に僕は――。
ドロシー「ちょ、ちょっとワイズさん!? どうしたんですか!?」
ワイズ「え――あ、ああ。ごめん、ごめん。ちょっと嬉しくって」
目尻に涙を浮かべながら僕はそう答える。
……いけない。ちょっと興奮しすぎたかもしれない。
ユウナ「……ねえワイズ、何か落ちたよ」
ワイズ「へ?」
彼女にそう言われて自分の足元を確認すると、一枚の紙が落ちていた。神の頭の下敷きになっていたものが抱きしめると同時に動いてしまったんだろう。
神の身体をテーブルの上において、僕はその紙に書かれた文字を読むと――。
『こんぐらっちゅれーしょん!!!!!』
と、書かれていた。
1002Res/338.55 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20