225:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/02(水) 02:43:06.24 ID:tRJaplXx0
「特に意味はない、ということですね。そんな気はしていました。それで、もう一つ謎が解けたのですよ」
「ふむふむ。シンリの探究は断らないよん?」
「あの日、私のスマートフォンの電源が切られていました。おかげで頼子さんのメッセージに気付くのが遅れるところでした。志希さん、貴女がやったのですね。貴女なりの、失踪というやつの方法論を実践させる為に」
「ほうほう?」
「私に何らかの連絡が来る事は容易に見越せたでしょう。貴女はその連絡に、私が気持ちの切り替えをつけるまでは気付かないように仕組んだ」
「んー、そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。真相はそう、昨日のお晩のメニューが如く忘却の彼方なのだ」
「かつて嵐だった虹、ですか」
「あっ、エビチリだー♪」
「エビチリ?」
「バーガー」
「……昨日の御夕飯にエビチリハンバーガーを召し上がったか存じませんけれど。貴女が言ったのですよ、《イマ》は十二時に解ける魔法だと」
「うん」
「私は賛同しかねます」
「そう?」
「ええ」
「にゃはは、あたしフラれちゃった?」
「ええ」
「その割りには熱っぽい眼差し…… 本気を試すのにまず一回断るタイプだな?」
「は?」
「All right♪ ミワクの足し割り≠楽しもー♪」
「それは駆け引き=A…… いや、もうご自由に……」
「千夜さん、届きましたよ」
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