221:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/02(水) 02:40:37.64 ID:tRJaplXx0
「昔、焼いたクッキーを落として割りました。それを見ていると、どうしてだか気味悪くなって、虚しくなりました。だけど、本当の気持ちは他にありました。……お嬢様が笑ってくれたんです。《増えたね》と。
その時、私は許されました。悲しくなれました。
私は悲しかったんです。頑張って焼いたクッキーを落としてしまって、悲しかったんです。
私は愚かにも、自分の失敗に立ち向かおうとしていました。緊張しながら、折れたクッキーをじっと睨んでいたんです。それを、お嬢様が笑ってくれて、ようやく許されたんです。お嬢様のおかげでようやく、否認を奪われ、私は悲しい思いがある事と、向き合うことが出来たんです」
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