白雪千夜「アリババと四十人の盗賊?」
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195:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/02(水) 02:25:06.76 ID:tRJaplXx0
「そうやって二人の仲間を失ったところで、今度は頭領が街へ出向き、結局家の様子をよく見て覚えるという力技で、モルジアナに欺かれることなくアリババの所在を突き止めます。

 十九頭のラバに二つずつ、計三十八の袋を背負わせ、その内一つに油を、残りに三十七人の仲間たちを。そうして油商人に成り済ました頭領は、アリババ邸の扉を叩き、一晩の宿を請うのです。

 愚かなりや、あるいは鷹揚、ですけれど。命を狙われる身である事は重々承知の筈が、しかしアリババは客人の求めを快諾します。
 頭領は招き入れられ、まんまと三十七人の部下を侵入させた。中庭に袋の彼らを待たせ、頭領自身はアリババの歓待を受けます。そうして夜中、街が寝静まるのを見計って号令を掛け、誰にも邪魔を受けず、仇敵を散々にやっつけてしまう腹づもりだったのです。しかし……」



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