白雪千夜「アリババと四十人の盗賊?」
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177:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/02(水) 02:13:33.17 ID:tRJaplXx0
「……舞台、順調です」
 顔は斜めに逸らしたまま、肩越しに声を掛ける。文香は未だ読書に夢中のようで、――これでは、誰に言っているのだろうな。

 手提げの持ち手を弄び、二つのアーチを寄せたり離したり、繰り返しながら、
「……色々とお話を聞かせて頂いたお陰で、考えがまとまりました。助かりました」
 澄み渡った沈黙の中だったが、呼吸音までは聞こえない。代わりに紙の擦れる音が、見えていなくても文香の居ることを知らせていた。

 手帖をめくりながら、千夜は待った。待ちつつ、零すように言う。


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