キョン「少し席を外すぞ」涼宮ハルヒ「あんたは私を楽しませてくれないの?」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/23(月) 18:57:40.04 ID:A+4cVPJUO
「キョン」
「ん?」

仮面ブームは去ったらしく、素面のハルヒがさも当然のように俺を渾名で呼ぶのにもいい加減慣れてきた頃、確信的な話をされた。

「あんたは神様って居ると思う?」

いきなり何の話だ。宗教の勧誘だろうか。

「さてな。ただ、もしも神や仏が存在するなら、この世の中はもう少しマシになっていないとおかしいとは思うが」
「きっと無闇やたらに介入すると世界が崩壊するのよ。この世界の物理法則と社会システムは完成されている。たとえどれだけ歪んでいたとしてもそれを直そうとするともっと酷い歪みが生じて、結果的に世界は滅ぶ」

達観したその説法に、俺は素直に感心して納得した。するとハルヒは口を尖らせて。

「なによ。反論してきなさいよ」
「反論して欲しいのか?」
「ふん。理屈では納得出来ても、感情では納得出来ないことだってくらいわかるでしょ」

まるで拗ねたようにそう言うハルヒに対して、俺は全く違う理由で改めて納得した。

「なるほどな。それがお前の憂鬱の理由か」

涼宮ハルヒが何故こうも憂鬱なのか。
その理由をようやく俺は理解した。
要するに、折り合いがつかないのだろう。

理性と感情の狭間で、葛藤しているのだ。


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