8: ◆gxyGj7UNSanm
2020/10/26(月) 11:48:57.57 ID:DoobzDCc0
「ここに千早ちゃんがいたら大惨事でしたよ!」
「そう。何が大惨事なのかしら」
「ヒェッ!?!?!?!?」
床から飛び上がって転がっていくのは器用すぎやしないか……と思いつつ、乱入者の顔をみやる。
ちなみに春香は転がった勢いで立ち上がり更衣室に走っていった。
あいつの運動神経どうなってんだろうな……。
「よう千早」
「はい。お疲れ様です」
千早は短く応えて、そのまま更衣室へと向かっていく。
何も突っ込まれなくてよかったというべきか。
あるいは何も突っ込まれなくて怖いというべきか。
とは言ってもどうしようもないのである。男はナイスバディが好きなのである。
千早同様、会釈して去っていく貴音の後ろ姿を見つつそう思う。
プロデューサー、最低ですとぼそっと聞こえたのは幻聴だろう。きっとそう。
とりあえず、あそこで実はナイスバディでいて腰が細くて長身長髪で歌声がきれいで気弱に見えて芯が強い子も好きとか言っていたら泥沼になっていたのは俺でもわかる。
そんな完璧超人いるはずがないとは言え、である。
女性の多い職場ではとりあえずうんうんそうだねと言って共感しておくべきなのだ。
お前が悪いと言われたら口ごたえはほどほどに申し訳ないと謝っておくべきなのだ。
つまり俺はすでに、千早の機嫌をどうやってとるか考え始めているということである。
例外は、雑に扱っていても機嫌を損ねない春香や真くらいのものだ。
でもあれで、俺に対する好感度は順調に下がっていっているのかもしれない。気を付けよう。
「しかし……そうか、なるほど」
考えてみたら、そういう要素も必要だ。
そう、お色気要素。
765プロにはお色気満載のアイドルも複数名いるとはいえ、多くて多すぎるとは言うまい。
せっかくだし、街に出てそういう美女を探すのもいいかもしれない。
「よっしゃ、事務所まで歩いていくか!社長が何か用があるって言ってたしな!」
さあ、外に出よう。
もしかしたら、俺好みの巨乳で安産型で、その上アイドルになれる華を持った人材に会えるかもしれん。
……まあさすがに。そんな都合よくはいくまいが。いくわけないよね。うん。
■■■
27Res/31.83 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20