4: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 15:50:35.84 ID:2aSI5GVy0
このみ「Pは深く考えすぎよ。心配してるのね」
P「心配というか、なんというか。それに目標が欲しいなら習い事でもやればいいじゃないか」
このみ「習い事?」
5: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 15:51:58.21 ID:2aSI5GVy0
P「このみ姉さんの説明は分かった。でもどうやって女優になんの? 俺がイメージするのはモデルが俳優としても活動し始めるパターンだが」
このみ「それをよく見るけど、まぁ難しいわね。だからこれ見て」
このみ姉さんはビラを取り出す。やたら準備がいいのは、この家族会議は俺を納得させるものであることを改めて認識させられた。
6: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 15:52:54.62 ID:2aSI5GVy0
劇場
P「ここが劇団が活動している劇場か、なんだかボロいなあ。ここに人がいるのか」
社長「ボロいとはとんだ挨拶だね。キミィ」
7: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 15:53:39.38 ID:2aSI5GVy0
桃子「桃子、ここでやってみたい」
P「え?」
桃子「ここはもう取り壊し予定なんでしょ? だったら、最後の最後にどーんとお芝居をやろうよ。変な話、先輩もいないから妙なしがらみもないしね」
8: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 15:54:36.83 ID:2aSI5GVy0
桃子は舞台に上がる。
桃子「ほらお兄ちゃん、いい匂いがするよ。それに向こうまでずっとお花畑が広がってる。遠くにあるのは菜の花かなあ」
P「……うん」
9: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 15:55:28.05 ID:2aSI5GVy0
P「……すげえよ! 桃子! お前、こんな才能があったんだな」
社長「うむ、私もここまで演技に説得力を持つ人間を見たことがない」
桃子「桃子ならこのくらいトーゼンだよ」
10: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 15:56:44.40 ID:2aSI5GVy0
桃子「だってお兄ちゃんはプロの脚本家を目指してるんだから」
P「は?」
社長「そうだったのか。プロ顔負けの俳優と兄の脚本家志望……なんという才能に溢れた兄妹だ」
11: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 15:57:34.39 ID:2aSI5GVy0
社長「相談は済んだかね」
P「ええ、まあ。やりますよ、脚本」
12: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 15:58:27.91 ID:2aSI5GVy0
帰り道
P「やっぱ創作脚本なんて、何も思いつかないぞ」
石を無意味に蹴りながら言う。
13: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 15:59:21.43 ID:2aSI5GVy0
自宅
自室に寝転がり、脚本を考える。
プロットっていうのか? 文字に起こした方が良いだろうと思って机に向かったけど、無いも浮かばないからやめた。
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