309: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 22:37:27.28 ID:V6x1Fopt0
あたしはそれ以上は答えなかった。
しかし、プロデューサーはゆっくりと口を開く。
310: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 22:38:13.48 ID:V6x1Fopt0
もう少し言い方は無いのだろうか。
空気を読めとか、そういうことじゃない。
311: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 22:38:53.67 ID:V6x1Fopt0
これも神様があたしに与えた試練だって言うのだろうか。
冗談じゃない。もうたくさんだ。
312: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 22:39:54.78 ID:V6x1Fopt0
「まあ、幸いひなたは端だし、
欠けてもギリギリなんとか……」
313: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 22:40:40.08 ID:V6x1Fopt0
所恵美も、プロデューサーも目を丸くしている。
あたしは自分の顔が真っ赤になるのが分かる。
314: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 22:41:26.59 ID:V6x1Fopt0
ぐるぐると定まらない感情が巡る。
……爺ちゃんがただ心配だ。
315: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 22:42:04.79 ID:V6x1Fopt0
久しぶりに話をした所恵美は
あたしのことをどう思うのだろうか。
316: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 22:42:33.84 ID:V6x1Fopt0
会場を忙しなく動くスタッフ達の目も気にしないで、
あたしは会場の廊下を早足で歩く。
317: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 22:43:21.50 ID:V6x1Fopt0
ここから……あたしはもう一度、
やり直すんだ。もう一度……。
318: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 22:44:49.15 ID:V6x1Fopt0
最初はラジオからでもいい。
でももう明日のライブで
あたしがちゃんと出来るというところ披露しないと、
319: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 22:45:41.94 ID:V6x1Fopt0
分かっている。
でも、ここしか無いんだ。
次は無いんだ。
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