177: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:52:03.40 ID:V6x1Fopt0
パソコンをいじくり回す内に0.5倍速なるものを見つけ、
速度を変更することを覚えた。
178: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:52:40.67 ID:V6x1Fopt0
時計を見るとバイトに行く時間になっていた。
あたしはシャワーをばーっと浴びて、
179: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:53:08.22 ID:V6x1Fopt0
駅まで猛ダッシュしたせいで、
電車内は今度は逆に暑くなっていた。
180: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:53:54.89 ID:V6x1Fopt0
バックヤードでエプロンを付けているところに、
コンビニで買ったであろうチョコレートケーキを
桃山さんが運でくる。
181: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:54:39.33 ID:V6x1Fopt0
来た時にバタバタしていたのは、
あたしのためだったんだ。
別にいいのに……。
182: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:55:50.86 ID:V6x1Fopt0
「大成功でしたね」
「うん。喜んでくれて良かったよ。
183: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:56:21.72 ID:V6x1Fopt0
「ああ、木下さん。今日も暇だねえ」
バックヤードから出てきた店長が
184: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:59:04.22 ID:V6x1Fopt0
あたしは「うーん」と言いながら、
毛だらけの店長の肩、背中をコロコロしだす。
185: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:59:42.23 ID:V6x1Fopt0
確かにあたしは、
なんとなく桃山さんのことを最初に
桃山さんと呼んでいたせいで、
仲良くなってきてからもそれが抜け出せないんだ。
186: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:01:20.07 ID:V6x1Fopt0
……。
いや、本当は気がついているんだ。
たぶん、あたしはこのひょろ長い
187: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:02:48.00 ID:V6x1Fopt0
しかも、きっとあたしの方には振り向いてもらえない
──たぶん、店長は桃山さんの方が好き──
ということが分かっているのに。
361Res/168.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20