122: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:00:31.29 ID:V6x1Fopt0
ここにあるシャンプーは
市販のものでリンスもあるけれど、
あたしの髪の毛はどんどん潤いを無くしていく。
123: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:01:19.23 ID:V6x1Fopt0
あたしはシャワーの温度を
元に戻してからお風呂から上がる。
リビングの方では爺ちゃんが足の爪を切っていた。
124: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:02:14.88 ID:V6x1Fopt0
それが爺ちゃんが何のつもりで言った言葉なのか
あたしには分からなかった。
励ましているの?
125: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:02:55.20 ID:V6x1Fopt0
「あたしも……本当は戻りたいんだけどね」
「なあ、ひなた」
126: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:03:57.41 ID:V6x1Fopt0
「え」
と情けないことを漏らすあたしに
127: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:05:36.48 ID:V6x1Fopt0
「まだ、やり残したことがあんだろ?
俺には細かいことは分かんねえけど。
もう一回見せてくれよ、テレビでさ」
128: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:06:33.88 ID:V6x1Fopt0
あたしは、小さくなった爺ちゃんの背中に向かって、
不安を抱えたままの「うん」とも「うーん」とも捉えられる生返事を返す。
でも、気がつけば、あたしはもう東京に帰る気で居た。
129: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:07:37.17 ID:V6x1Fopt0
失った信用や期待を取り戻すのは本当に難しい。
それは一ヶ月間、自分が暇つぶしに見ていた
130: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:08:42.67 ID:V6x1Fopt0
第4章 私ね、今度、引退するんだ
131: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:09:36.33 ID:V6x1Fopt0
でも、復帰後のレッスンは本当に厳しかった。
肉体も精神も、悲鳴をあげていた。
自分からトレーナーに
132: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:10:41.84 ID:V6x1Fopt0
初日はそれこそ
「誰この人?」
「ああ、なんか病んでて休業してた……」
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