6: ◆maM7RllWNATz[saga]
2020/09/29(火) 20:03:03.51 ID:U+s4WnfL0
「開祖の始祖」から始めていきます。
世は戦国時代。
齢五十年くらいで全ての流派を収めた老師が居た。
「もうワシ死ぬわ。死ぬ前に何か残してぇな」
これが「開祖の始祖」である。
うろ覚えだがこの時代は大体五十歳くらいで大往生だった気がする。
「剣を振れば天を割り」
「拳を出せば音を置き去り」
「弓を引けば的を射貫く」
「それだけじゃなく」
「ワシが念じれば火は踊り」
「ワシが唱えれば世は言葉の通りに曲がり」
「ワシが力めば時は淀み出す」
「そんなワシでも老いには勝てん」
「あぁ無常無常、ワシの様な人間はこの世においても一人も居らんと言うに」
「何もかも失って、死ぬのは堪えるわい……」
「……………あ、そうじゃ」
「ワシの技術、誰かに教えるかの」
これが開祖の始祖の流派継承の発端である。
719Res/287.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20