13:名無しNIPPER
2020/09/18(金) 18:20:20.47 ID:NQo7nb9f0
最後の一人を倒し、まだ息のあるやつが残っていないか確認する。どうやら終わってしまったらしい。
勇者は無事だろうか、と村の外に目をやると勇者が一人の盗賊の死体を持って村に戻ってくるのが見えた。
戦士「ああ、やっぱり一人は離れた所にいたんだな。」
14:名無しNIPPER
2020/09/18(金) 18:22:04.41 ID:NQo7nb9f0
戦士「それは別に間違ってねえだろ。全員始末できて良かったじゃねえか。」
勇者「・・・ねえ、イチジクコバチって知ってる?」
戦士「は?何の話だよ。知らねーよ、そんなの。」
15:名無しNIPPER
2020/09/18(金) 18:22:50.56 ID:NQo7nb9f0
うわ
ピーーー入った
なるほどNGワードだったのか
16:名無しNIPPER
2020/09/18(金) 18:23:58.80 ID:NQo7nb9f0
勇者「でも、この場合はそうじゃない。欲張りなイチジクコバチに卵を産み付けられたイチジクは、早い段階でその実への栄養の供給を止めるんだ。そうするとその実の成長はとまり、中のイチジクコバチは全滅する。」
戦士「なるほど、うまくできてるんだな。」
多少、本気で感心しながら言った。
17:名無しNIPPER
2020/09/18(金) 18:25:05.77 ID:NQo7nb9f0
勇者「きっと、イチジクとイチジクコバチのような共生関係を結べるのは稀なことだよ。多くの場合はこの仮定のように、生き残るための行動がエスカレートしていく。淘汰に有利に働く性質は、際限なく強くなっていくからね。相手を食い尽くして、自分も滅びる。もしくは他の獲物を見つけて、同じことを繰り返すんだ。これは、一体だれの責任なんだろうね。」
戦士「・・・何?」
勇者「イチジクコバチだって、ただ生き延びるために必死だっただけなのに。」
18:名無しNIPPER
2020/09/18(金) 18:26:13.32 ID:NQo7nb9f0
戦士「だから、こいつらがこうなったのも仕方ないって言うのかよ。」
足元の盗賊団の死体を蹴り上げながら、怒鳴った。
勇者「仕方ない、か。そうだね、仕方ないかもしれない。そしてここで、僕たちに殺されたのも仕方ないことなのかもしれない。でもどうしても・・・可哀想だと、思ってしまうんだ。」
19:名無しNIPPER
2020/09/18(金) 18:27:23.17 ID:NQo7nb9f0
勇者は驚いたように俺を見ていた。
勇者「そうか・・・。ごめん、悪かったよ。」
困ったように笑う勇者の顔を改めて眺めた。甘ったれた顔をしている。
20:名無しNIPPER
2020/09/18(金) 18:29:07.49 ID:NQo7nb9f0
終わりです。
一から展開考えるのって難しいな。
一応2話まで出来てるけど、戦士と勇者の名前が決まらない・・・
21:名無しNIPPER[sage]
2020/09/18(金) 20:47:02.74 ID:mrgBo6td0
おつ
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