【安価・コンマ】ファンタジーな異世界に異物が紛れ込むお話
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161: ◆7m3grp2dM2[saga]
2020/09/21(月) 21:39:19.75 ID:TuWYvT/zo

コンマ判定:4  


食事をしている最中、後ろのテーブルを囲んでいた生徒の会話が聞こえる。


「そういや聞いたか。昨日、魔法での死亡事故が起きたって話」
「死亡事故?初耳だな。貴族が何者かに殺された、みたいな話は聞いたが」
「どうせどこぞ恨みをかった商売敵だとか、政争に巻き込まれたとかじゃねーの?」
「いや、そう言うんじゃねーんだよ。魔法の研究者が自分の研究室で頭から血を流して死んでたってよ」
「猶更事故クセーじゃねーか」
「……もしかして、あの『越境術』の講師として一度うちにも来たことある人か?」
「あー……多分そう。俺は顔も知らないけど」
「あの人の住んでた屋敷、割と近くなんだよ。学校に来る途中なんか騒ぎになってたけど、そう言う事か」
「え?近くなのかよ。じゃあ昨晩、なんか見たり聞いたりしてないか?」
「いや………あーでも、デカい音聞いたかも。一回だけだったから気のせいかとも思ってたんだけどさ」
「へーどんな?」
「無関係だからって楽しそうにしやがって…。あーなんか…『強く手を叩いたような音』かな。パーンっていうなんか弾けるみたいな音。上手く言えないけど、俺の部屋まで聞こえてたってことは、相当デカい音だったのかも」
「ふ〜ん……」
「ま、そもそもそれが事件と関係あるかも分かんないけどな」
「でもなんかその話聞いてると、事故っぽさ増した感じがするな」
「俺もちょっとそんな気する。『越境術』なんてそもそもがわけわかんない分野だしな。予想できない事故があっても不思議じゃないよ」


と、そんな会話を耳にした。
『強く手を叩いたような音』というのは少し気になる。
事件とは関係ないかもしれないけど、一応は覚えておこう。




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