勇者「魔王は一体どこにいる?」続編
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220:名無しNIPPER[sage]
2020/09/15(火) 00:36:35.37 ID:s4Ww8Seh0
『帆船』

ザブン ザブーン

盗賊「こんなんじゃ入船出来んぞ…どうするアサシン」

アサシン「何か起ころうとしているな…手を拱いて見ている訳にいくまい」

盗賊「クラーケンがうじゃうじゃ出て来てる中を突っ切ろうってのか?」

アサシン「他に何か良い考えはあるか?」

盗賊「東に半日ほど行った先に小さな漁村がある…そこに停船させてだな…」

アサシン「それでは遅い…事は今起ころうとしているのだ」

盗賊「くぁぁぁ死にに行くようなもんだぜ…ったく」

アサシン「クラーケンは理由無しに船を襲う事は無いのだ」

盗賊「俺らを襲う理由が無いってか?ミスリル武器たんまり積んでんだろ…その割に戦えるのは俺ら2人だけだ」

アサシン「ミスリル武器がダメならとっくの昔に襲われていておかしくない」

盗賊「…そういやそうだな」

アサシン「むしろ守られていると考えて良いかもしれんぞ」

盗賊「マジかよ…」

アサシン「さて…あの動乱…魔王復活の前兆と見て良いと思うが…お前はどう思う?」

盗賊「お前のおとぎ話にゃ付き合ってらんねぇよ」

アサシン「今ミスリルを持って私たちがそこに行こうとしている…役者が揃ってきているとは思わんか?」

盗賊「役者?」

アサシン「そう」

盗賊「誰だよ…ミスリル武器なんか誰でも使えるだろ…まさかお前が勇者にでも?」

アサシン「可能性はある」

盗賊「またまた…どーーーーもお前の話にゃ決定打が無い…」

アサシン「もしも魔王が復活してしまうというのであれば勇者もまたどこかに居る筈」

盗賊「本当…お前は頭が逝っちゃってるよ…女盗賊の言った通りだわ…夢見る男児」

アサシン「まぁ馬鹿にするな…直に誰が勇者なのか分かる」

盗賊「夢?…まてよ…俺は夢で勇者に会ったことがあるな…」

アサシン「お前も夢を見るのか?」

盗賊「でかい大剣を背中に…誰だ?」

アサシン「なっ!!なぜそれを知っている!!」

盗賊「うぉ!!なんだよいきなり」

アサシン「シャ・バクダの遺跡に残されていたのは大剣を持った大きな戦士像…それがかつての勇者だと魔女に教わった」

盗賊「俺が言ってるのは俺が見た只の夢だ…偶然だろ」

アサシン「私も同じ夢を見ているのだ…偶然にしてはおかしくないか?やはり私たちは皆夢幻を見ている」

盗賊「夢幻が何だってんだ」

アサシン「夢幻が精霊が見ている夢だったとするなら何故みんな同じ夢を見る?」

盗賊「何言ってるかさっぱりわかんねぇよ」

アサシン「精霊は夢を見せて私たちに何か伝えようとしているのではないか?」

盗賊「あぁぁあ始まった…その話は後で良い!桟橋まで直進するぞ…良いんだな?」

アサシン「あぁ…頼む」



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