183:名無しNIPPER[sage]
2020/09/15(火) 00:16:26.44 ID:s4Ww8Seh0
『気球』
ビョーーウ バサバサ
女海賊「だめだぁ…高度上がんない」
女戦士「一旦離れて直すしかないな…」
女海賊「こんな所で降りたら木に引っかかっちゃうよ」
女戦士「崖を北に沿って行け…森が切れていた筈だ」
女海賊「エルフの森にちょー近いじゃん!大丈夫かなぁ…」
女戦士「祈れ…それにしても剣士たちを見失ってしまったのが…」
女海賊「どうせドンパチの真下なんじゃないの?」
女戦士「これほど激しいともう近寄れんな…まさか竜巻が出るとは思っても居なかった」
女海賊「球皮が破れるかと思ったよ」
女戦士「見ろ…またドラゴンがブレスを吐き始めたぞ」
女海賊「ドラゴンに乗ったエルフもヤバイね」
女戦士「うむ…制空権を完全に制されていては人間側に勝ち目がないな…引くしかない」
女海賊「下から矢を撃ちすぎでさぁ…それを拾われて使われてるの分かってないのかなぁ」
女戦士「現場は必死なのだろう…相手の補給の事など考える暇も無い」
女海賊「矢が切れればドラゴンライダーも攻め切れないのにね」
女戦士「私はこれからが本番だと見る…トロールを前面に出してゴブリンの歩兵隊…そしてケンタウロス」
女海賊「うへぇ…」
女戦士「ドラゴンライダーからのピンポイント射撃ではまだ決定的に数を減らせていない」
女海賊「人間側は立て直して来るって事?」
女戦士「戦争は最後に歩兵の数で勝つのだ…両者どれだけ相手の歩兵を減らせるかだな」
女海賊「長引きそうだね」
女戦士「うむ…気球を直したら一旦シャ・バクダまで引き返すぞ」
女海賊「剣士たちは置いていくの?」
女戦士「私たちは何も出来ん!仕方あるまい」
女海賊「んんんん!!なんかこんなお別れの仕方したくなかったな」
女戦士「無事に帰って来る事を祈れ…私たちには他にやる事がある」
女海賊「もう!!しょうがないなぁ…」
女戦士「砂漠方面に敗走兵が沢山出るぞ…物資補給で商隊も溢れる事になる」
女戦士「盗賊団も黙って見ているだけでは済まなくなりそうだ」
女戦士「徴兵で戦場に出なければいけなくなる可能性もある…やる事が山積みだ」
女海賊「へぃへぃ…あそこに一旦降りるよ?」
フワフワ ドッスン
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