9: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/13(日) 22:51:36.25 ID:kh3F9e+N0
「高垣です」
「どうぞ」
簡潔なやり取り。
私は社長室へ入っていく。中では、社長さんと部長さんが立っていた。
部長さんに促され、私たち三人は応接ソファーに腰かける。
「高垣さん」
社長さんが切り出す。私は「はい」と返事をして、次の言葉を待った。
「P君のことですが……ここからは、この三人と、ちひろ君だけの秘密とさせてください」
どきり。その言葉ひとつで私は知った。
ああ、彼は確かに。
亡くなったのだ、と。
「分かりました」
私と部長さんが頷く。
社長さんは、ふうとため息をひとつこぼし、言葉を放った。
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