55:名無しNIPPER[sage]
2020/09/10(木) 01:05:04.98 ID:EGkFzpej0
「なんでそんな無茶しようとするんだ。大体お前はいつも可奈と喧嘩してただろう!」
「本気にならないわたしにも可奈は真っすぐ向き合ってくれてたんだよ」
人間界出身のわたしをどう扱うかみんなが戸惑う中、可奈は最初からニンゲンの素人だといいながらも真っ向から一人の人間としてぶつかってくれた。
それがとってもうれしくて。だから最近の無気力な可奈が悲しくて勝負を挑んでいた。
「待てよ。可奈はもう……生きてないのかもしれないんだ! あいつの覚悟を無駄にする気か!」
「生きてるよ」
だって可奈は私がこの世界で見た一番すごい魔法使いだから。
「ジュリアーノも私を心配してくれてるんだね。ありがとう」
「はあ? 心配なんかしてないから。ってかジュリアーノってなんだよ」
慌てる彼女を見てクスリと笑う。
結構甘いよね。彼女も。戻ってきたら甘えてみよう。
きっとハッピーな毎日が待ってるだろうな。
大丈夫、私たちは戻ってきて楽しい魔法生活をもう一回始めるんだ。
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