キョン「俺だって嫌われたくないさ」佐々木「へ? じゃあ、キミは僕のことが……」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 21:36:56.56 ID:PmfM16hRO
「やれやれ。呆れてものも言えないよ。キョン、キミは何にもわかっていないようだ」

まるでお手上げとばかりに手のひらを上に向けて、心底呆れたと言わんばかりに首を振る佐々木の仕草にカチンときた俺は反論した。

「だったら具体的に、あの甲羅が作中で一体何の役に立ったと言うんだ? 言ってみろよ」
「何の役に立つか、だって? おいおい勘弁してくれ。キミの目には可愛いヒロインしか映っていないのか? これだから煩悩しか取り柄がない男子中学生という生物は嫌になるよ」
「帰る。じゃあな」
「ま、待って!?」

いくら温厚な俺にだって限度がある。
席を立って帰ろうとすると、佐々木は慌てて手を伸ばし、ワイシャツの裾を摘んだ。

「なんだよ?」
「ぼ、僕としたことがついつい言葉が過ぎてしまったようだ。あの、その……ごめんね」

うんざりしながら振り返ると、バツが悪そうに謝罪した佐々木を見て溜飲を下げ、再び席に着いて話の続きを促してやる。やれやれ。

「で? 甲羅がどんな役に立ったって?」
「え? あ、ああ……なんだ興味津々じゃないか。ふぅ……まったく、焦って損をしたよ」
「本当に帰っていいか?」
「ま、待ってよ! 話す! 話すからぁ!?」

再び席を立つと、またもや大慌てで今度は背中にしがみついてきた佐々木はなかなかのポンコツぷりで、見ていてとても面白かった。


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