僕「…幻覚が見えるんです」
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20:emanon
2020/09/01(火) 22:40:52.10 ID:p7+LgWTZ0
馬子「じゃあ、その右手は?」

秋野「…右手の怪我ですか?包帯の?…えっと、分からないです」

僕「ああ、これは怪我じゃなくて後遺症みたいなものです。心臓の手術中に血液が足りなくなって輸血をして貰ったんです。たぶん、それの影響で麻痺が続いていて」
以下略 AAS



21:emanon
2020/09/01(火) 22:50:57.33 ID:p7+LgWTZ0
僕「幽霊じゃないですよ、あれは幻覚で」

馬子「幽霊の名前はアンバー。アンバーは囁く。彼が一人になった時に。どうして私を殺したの?どうして?どうして?…って」

秋野「幽霊なんていません。それに誰も殺してないですよ。そういう事をする人じゃないです」
以下略 AAS



22:emanon
2020/09/01(火) 23:01:39.32 ID:p7+LgWTZ0
〜帰り道〜


馬子「錆び付いた車輪 悲鳴を上げ 僕等の体を運んでいく♪」

以下略 AAS



23:emanon
2020/09/01(火) 23:08:49.95 ID:p7+LgWTZ0
僕「…馬子さん。あんまり秋野を脅かさないで下さいよ。彼女、怯えていました。幽霊とか化け物とか苦手な子なんですから」

馬子「人は皆嘘をつく」

僕「秋野は嘘をつかない子ですよ」
以下略 AAS



24:emanon
2020/09/01(火) 23:13:51.98 ID:p7+LgWTZ0
僕「でも、どうして秋野にあんな質問を?」

馬子「秋野ちゃんは幽霊の正体、幻覚の正体を知っているから」

僕「…幻覚の正体を知っているなら、秋野は、どうして僕に正直に話さないんですか?」
以下略 AAS



25:emanon
2020/09/01(火) 23:18:11.94 ID:p7+LgWTZ0
僕「…馬子さんは、もう答えが分かっているんですか?」

馬子「そうね。でも『事実』が分かっても、それが『真理』だとは限らないわ」

僕「…僕は少し頭が混乱してきました」
以下略 AAS



26:emanon
2020/09/01(火) 23:22:28.71 ID:p7+LgWTZ0
僕「馬子さんは、どうしてマスクを被っているんですか?」

馬子「…それが会話を埋めるための軽い質問なら答えないわ」

僕「…どうですかね。知りたいとは思っていますよ」
以下略 AAS



27:emanon
2020/09/01(火) 23:30:05.82 ID:p7+LgWTZ0
〜病院〜


僕「どうして都市病院に来たんですか?」

以下略 AAS



28:emanon
2020/09/01(火) 23:37:39.74 ID:p7+LgWTZ0
橋本さん「ぉーぃ、おーい、おーい!君!どうしてここに?」

僕「あ、え、ぼ、僕ですか?」

橋本さん「君だよ、君。あー良かったあ。心臓の移植手術は上手くいったんだね」
以下略 AAS



29:emanon
2020/09/01(火) 23:41:48.41 ID:p7+LgWTZ0
橋本さん「ん?な、な、なんだ、君?その、馬の被り物は、なんなんだ?」

馬子「心臓移植はそもそも適合するドナーを探すだけでも時間がかかるんだ。現代社会の平均待機期間は653日。なおかつ脳死状態で、加えて血液型が一致した人間じゃなければならない。年齢も体格も体重も慎重に評価されるのに、一週間やそこらでドナーが見つかる訳がないじゃない…」

橋本さん「あれは偶然みたいなものだよ。まさに奇跡だ。停電が起きて、急いで復旧作業をして。そんなトラブルがあったにも関わらず手術を成功させて…、お医者さんには頭が上がらないね。ああ、君がこうして元気に動いている姿を見れて僕は安心したよ。本当に良かった」
以下略 AAS



30:emanon
2020/09/01(火) 23:44:55.09 ID:p7+LgWTZ0
僕「はっ!は、橋本さんっ!じ、実は、入院してるクラスメイトがいて…。ほら、ずっと入院しているから、ふさぎ込んじゃって、なんとかその子を楽しませようと思って、笑える小道具を持って来たんですよ。馬の被り物とか、笑えるでしょう?ははは…」

橋本さん「…ふう。いや、びっくりしたよ。まあそういう事なら余計な口出しだったね。ごめんね」

僕「いえ、すみません、こちらこそ」
以下略 AAS



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