18:emanon
2020/09/01(火) 22:21:36.29 ID:p7+LgWTZ0
馬子「私はまだ、あなたの事をほとんど何も知らないからね。まずは依頼人の秋野ちゃんに、君の事を聞いてみようかと思って」
僕「というか、秋野に僕の不眠症の解決を依頼されたのなら、もう不眠症を知っていたのでは…?」
馬子「ええ」
19:emanon
2020/09/01(火) 22:31:02.17 ID:p7+LgWTZ0
馬子「秋野ちゃんは、彼の不眠症の原因を知ってる?」
秋野「…いえ、分かりません」
馬子「それじゃあ、何か異変は?彼の身の回りで起きた、どんな小さな事でも良いわ、気が付いた事は?」
20:emanon
2020/09/01(火) 22:40:52.10 ID:p7+LgWTZ0
馬子「じゃあ、その右手は?」
秋野「…右手の怪我ですか?包帯の?…えっと、分からないです」
僕「ああ、これは怪我じゃなくて後遺症みたいなものです。心臓の手術中に血液が足りなくなって輸血をして貰ったんです。たぶん、それの影響で麻痺が続いていて」
21:emanon
2020/09/01(火) 22:50:57.33 ID:p7+LgWTZ0
僕「幽霊じゃないですよ、あれは幻覚で」
馬子「幽霊の名前はアンバー。アンバーは囁く。彼が一人になった時に。どうして私を殺したの?どうして?どうして?…って」
秋野「幽霊なんていません。それに誰も殺してないですよ。そういう事をする人じゃないです」
22:emanon
2020/09/01(火) 23:01:39.32 ID:p7+LgWTZ0
〜帰り道〜
馬子「錆び付いた車輪 悲鳴を上げ 僕等の体を運んでいく♪」
23:emanon
2020/09/01(火) 23:08:49.95 ID:p7+LgWTZ0
僕「…馬子さん。あんまり秋野を脅かさないで下さいよ。彼女、怯えていました。幽霊とか化け物とか苦手な子なんですから」
馬子「人は皆嘘をつく」
僕「秋野は嘘をつかない子ですよ」
24:emanon
2020/09/01(火) 23:13:51.98 ID:p7+LgWTZ0
僕「でも、どうして秋野にあんな質問を?」
馬子「秋野ちゃんは幽霊の正体、幻覚の正体を知っているから」
僕「…幻覚の正体を知っているなら、秋野は、どうして僕に正直に話さないんですか?」
25:emanon
2020/09/01(火) 23:18:11.94 ID:p7+LgWTZ0
僕「…馬子さんは、もう答えが分かっているんですか?」
馬子「そうね。でも『事実』が分かっても、それが『真理』だとは限らないわ」
僕「…僕は少し頭が混乱してきました」
26:emanon
2020/09/01(火) 23:22:28.71 ID:p7+LgWTZ0
僕「馬子さんは、どうしてマスクを被っているんですか?」
馬子「…それが会話を埋めるための軽い質問なら答えないわ」
僕「…どうですかね。知りたいとは思っていますよ」
27:emanon
2020/09/01(火) 23:30:05.82 ID:p7+LgWTZ0
〜病院〜
僕「どうして都市病院に来たんですか?」
28:emanon
2020/09/01(火) 23:37:39.74 ID:p7+LgWTZ0
橋本さん「ぉーぃ、おーい、おーい!君!どうしてここに?」
僕「あ、え、ぼ、僕ですか?」
橋本さん「君だよ、君。あー良かったあ。心臓の移植手術は上手くいったんだね」
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