勇者「この物語の結末は、ここにいるみんなが見たいんだ」
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50: ◆B6Um3JY876[saga]
2020/08/30(日) 02:13:53.67 ID:eg4qxyAZ0
国王「ついては勇者よ、そなたたちに魔王討伐の褒賞を授けたいと思うのだ。褒賞の希望があれば遠慮なく申してほしい」

勇者「……」

国王「できる限り望みは叶えるぞ。さすがにこの王座を譲ることはできんがな。ワッハッハッ」

勇者「……褒賞はいりません」

国王「いやいや、遠慮することはないのだぞ。そなたたちはこの王国に平和をもたらしてくれたのだからな」

勇者「この王国の平和に貢献できたことは嬉しく思いますが、平和に貢献したのは我々だけではありません」

勇者「王国に戻ることができなかった魔法使い姉さん、この地で魔族と戦った国王軍、日常生活の中で魔族に屈しなかった王国の民……そういった皆で勝ち取った平和なのです」

勇者「そしてその平和は等しく王国の民を祝福してくれることでしょう。皆、この上ない褒賞を自らの手で獲得しているのです」

勇者「その上で、我々だけが追加の褒賞を賜る理由もありませんし、賜りたいとも思いません」

国王「ふむ……そなたたちがそれで良いというのならそうするが……」

国王「どうか今宵の記念式典では、民に笑顔を見せてくれぬか」

勇者「はっ……」

勇者「それと一つ、褒賞ではなくお願いしたいことがあるのですが……」

国王「ほう、勇者の願いか。何なりと申してみるが良い」


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