151: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2020/09/20(日) 05:52:26.50 ID:+W2tfUyt0
少女「一寸の虫に……えと…」
男「五分の魂か?」
少女「そう、それ」
少女「この子にもこの子の気持ちがあるのかな。自分は幸せだって思って生きてるのかしら」
少女「水に浮いてるだけにしか見えないのに」
男「…水に浮くことがそいつの幸せなのかもしれない」
少女「どうして?私は空が飛べても全然楽しくも嬉しくもないわ」
男「少女が空飛ぶのと、そいつが浮いてることとはイコールじゃないだろ」
男「結局んところ何が幸せかなんてそれぞれ違ぇのさ。俺はビールにつまみ、あとはパチ。そいつは水面走り」
男「お前の場合、それが――」
男(……それが……)
男(俺と居ること……?)
少女「………」
男「………」
男「あの、さ」
男「いっそのこと、じいさんたちの子になっちゃわないか?」
少女「……」
男「ここはいい。人もいねーし静かで安全だ」
男「もう何日もこうやって過ごせてるんだ。じいさんもばあさんもとっくにお前を受け入れてる。というよりそうじゃなけりゃそもそも助けたりなんかしないさ」
少女「……でも」
男「心配すんな、俺も居るから」
少女「…いいのかな…私みたいな…」
男「いいんだよ、四人家族で」
男「つってもずっとここで暮らしてくのは危なっかしくて嫌だからな。少ししたら引っ越してーとこだが…二人で頼めば聞いてくれるだろ」ヘヘッ
少女「……」ハサ..ハサ..
男(俯いちゃいるけど羽が忙しなく揺れてる)
男(多分、喜んでる)
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