2: ◆yufVJNsZ3s
2020/08/15(土) 10:52:50.71 ID:NLZLtzJb0
まぁいい。別にいいじゃないか、それで。俺ははしゃぎまわるガキどもの様子を遠巻きに眺めながら、左手に持っていたビールの空き缶をビニル袋へ放る。そしてもう一本。
本土の公務員連中などは、それこそ煙草休憩などとろうものなら税金泥棒の大合唱。あまつさえコンビニや自販機で飲み物を買うことさえ問題提起されるのだという。俺にはまったく信じられなかった。
愚かしい話だ。他人にやたら厳しくしたところで、どうせツケは自分に回ってくる。ほぅら、俺を見ろ。我が泊地を見ろ。この解放感たるや。
「後片付け、お願いしますよ」
スカートを躾けながら、大井が俺の隣に腰を下ろす。長い茶髪が海風に揺れて、まるで映画のワンシーンのようだ。隣にいるのがこんなおっさんでなければ、の話だが。
いつものお決まりのお小言かとも思ったが、であれば俺の隣に座る必要もない。なにか話があるのだろう。
「……」
「……」
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