魔王と魔法使いと失われた記憶
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718: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/12/29(火) 21:38:38.03 ID:Dh94pGk20


「……マジ、か??」


鎧は真っ二つに割れた。しかし、男性は苦笑いを浮かべ、傷一つなく立っている。赤い髪の、精悍そうな人だ。

「あーあー……『パワードスーツ』が破壊されるとはねえ……こりゃ、シュトロートマンさんにまた小言言われそうだな」

「あーあーじゃないわよ、ブラン……。それが壊されること自体、相当想定外なんだから。
でも、もうあなたに打つ手はないかな。その遺物を『解放』すれば皆殺しにできるだろうけど、あなたも死ぬ。つまり『詰み』ってやつ?」

デイヴィッドが何か唱えるのが分かった。背後に、空間の歪みができる。

「……悪いが、逃げさせてもらうぜ」

「逃がすかよ!!!」

ブランと呼ばれた男性が、銃を抜こうとした。デイヴィッドは剣を振るい、彼を妨害しようとする。
衝撃波を、赤い鎧の女性が身をもって防いだ。

「あっぶないわね……ここまでで、良しとしましょ?」

デイヴィッドは、空間の歪みに消えようとしている。

「……テルモンの、反皇帝派かっ!!!」

「ご存知のようで光栄ね、アングヴィラの近衛騎士団長様。ま、またお会い……はしたくないわね」

反皇帝派??そんなのが、なぜここに……??

そして、デイヴィッドはいずこへと去った。

「大丈夫??」

「え、ええ。……あなたは」

女性が兜を脱ぐ。長く黒い髪の、快活そうな女性だ。


「私は、クロエ。クロエ・シュトロートマン。アリス・ローエングリン教授からのお願いで、ここに来たわ」





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