魔王と魔法使いと失われた記憶
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648: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/12/08(火) 22:06:25.21 ID:NFy1JhCKO
ボクは態勢を低くし、両腕で奴の脚を狙った。殴るのでも、突くのでもない。そのまま倒し、奴と「グロンド」を引き離すのだ。


アヴァロンとの距離が3メドほどになった時、奴の顔色が変わった。悟られたかっ!?

「エストラーダッッッ!!!」

叫びと共に、「枝の触手」が一気に伸びてくる。これまでとは全く比較にならない程の速度っ!!
ボクは右拳でそれを弾く。アヴァロンが実に忌々しそうな表情で再び間合いを取り、「グロンド」を突き立てた。

「つくづく予定に合わぬ行動をするっっ……!!」

鞭打の手数が一気に増していく。ボクは、それを避け続けた。
攻撃なんて、とてもじゃないけど無理だ。やはり、まだ本気じゃなかったか。


アヴァロンの杖が、黄色く光り始めた。
それとほぼ同時に、急に身体が重くなる。「限界突破」の効力が、切れたのだ。


だけどボクに驚きや落胆、そして絶望はない。


なぜなら、それは……「予定通り」だったから。




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