魔王と魔法使いと失われた記憶
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463: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/10/22(木) 22:03:05.86 ID:D30CV/NDO

「……まあ、『騎士』としては及第点ね」

教授が苦笑している。

「ごめんなさいね、プルミエール。貴女にとっては厳しいことを言って」

私は袖で涙を拭った。

「いえ……いいんです。もう、大丈夫です」

「……その言葉が聞きたかった。一つ、大事なことを言い忘れたわ。多分だけど、エストラーダ候は生きている」

「……え?」

「……何?」

教授が首を縦に振った。

「ロックモールを通りがかった時、ミカエル・アヴァロンの魔力を感じたわ。
そこで少し調べたら、彼らしき人がアヴァロン大司教と一緒にいるのを見たという人がいた。それが本当ならだけど、彼はまだ、消されてはいない」

ジャックさんがフォークをケーキに刺し、ニヤリと笑った。

「どうする?ロックモールを素通りした方が安全だが」


「行きます」


もう私に、迷いはない。





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