少女「ボク、魔王になってもいいですよ」
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37: ◆AhbsYJYbSg[saga]
2020/07/26(日) 19:40:30.29 ID:JNQuZ7oj0

 サワサワ……

少女「竜の心臓、ですか」

闇医者「そう。全ての病を癒やす万能の魔法石、竜の心臓。
 回数制限はあるけれど、使えば死者すら蘇らせるといわれてる。その効果を保持するには、生きたまま取り出さなくてはならない……。
 っていう、伝説の代物さ。実際見たことはないから本当かどうか分かんないけどね」

少女「……そんな大切なものを交換条件にするなんて、竜さんはドクターの医術を高く評価してるんですね」

闇医者「! そんなふうに考えたことなかったけど、確かに……」ニヤニヤ

少女「あ」

闇医者「ん?」

少女「でも、もしボクが竜さんの暗殺に成功したら、生きたまま取り出せなくなっちゃいますね」

闇医者「そこが悩みどころだよねー。まあそれぞれの目標の為に頑張ろうよ。
 例え対立が待ってたとしても、途中までは一緒にいられるんだから」

少女「そうですね」

 カチャカチャ……

闇医者「君の血液から抽出した毒を調べてみたんだけど……いやーすごいね。
 植物由来からモンスター、あげくに化合物まで。ありとあらゆる毒が入ってる。
 しかも普通は混ぜると効果が中和されたり毒性が落ちたりするのに、君の体内ではそれぞれが独立してる。きっと血に秘密があるんだろうね。
 君の血一滴だけで、毒の専門書に載ってるほぼ全ての毒が網羅できそうだよ」

少女「そうですか」

闇医者「あれ、あんまり嬉しそうじゃないね」

少女「いえ。ただ、ボクは毒のカプセルに入れられて育ちました。
 それくらいの毒が体にあるのは、むしろ当然だと思って」

闇医者「当然じゃないよ!」ガバッ

少女「!」ビクッ



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