貴方「僕がヒロインを攻略するまどか☆マギカ…オカルト?」マミ「それは終わったわ」
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847: ◆xjSC8AOvWI[saga]
2021/07/23(金) 00:03:04.57 ID:e+k4D98V0


 私は魔法少女だから魔女を倒さなくちゃ――とか、街や人々を守らなくちゃ――なんて思ってるわけじゃない。

 もともとコイツに挑んだのも腕試しのようなもので、生きるか死ぬかの命がけで戦うつもりもない。


 正直に言えば、なぎさと出会ってからはちょっとくらい感化されてたところはある。

 ずっとわかった気で達観してたけど、私が思ってたのは全てじゃなくて、世界は、人間は思ってたほど汚いものばかりじゃないって気づいたから。

 あの男や私を虐めたクラスメイトは、きっと人間未満のナニカだったのだろう。

 私だって“いい人”になりたい。……でもみんなとは優先順位が違った。だって、私なんかが今更どうやったって偽善者にしかなれないじゃん?


 とはいえ。


あすみ「あんたがそう言うなら、私ももう少し付き合ってやるしかないかな」


 なぎさを見捨ててここを去ることは、どうしてもできなかった。


なぎさ「治療、終わりましたよ! またずいぶん離されちゃいましたけど……いきましょう!」

あすみ「うん、行くか」


 私達は再び走り出す。武器を携えて。


 暴風が起こされれば吹き飛ばされてしまうから過信はできないものの、短い距離であればシャボンを足場にも出来る。

 駆け上がり、距離をつめてなぎさがシャボンを吹き出す。更に私が勢いをつけた一撃をお見舞いする。

 次の瞬間には再び裂けた笑みを浮かべた顔がこちらを見た。


あすみ「鬱陶しいな」

なぎさ「大丈夫、閉じ込めてやるのですよ!」


 顔を包むシャボンはやはりすぐに破られたが、一発でも耐えられるなら上出来だ。

 その間にもう一発入れてやることが出来るんだから。


なぎさ「そろそろ引き時ですかね」

あすみ「ああ、また回り込むよ」



 ここまできたら、やれる限りはやってやる。人数は減ったがさっきみたいに未熟な仲間を庇う心配もなくなった分戦いやすくもなった。

 どうせこれ以上に強い魔女になんて会うことはないんだろうから。



あすみ「…………まったく、この風も鬱陶しいね。防ぐ手段でもありゃいいんだけど」

あすみ「どっから来るのか予測もつかないし、砂利と瓦礫のオマケまでついてくる。ま、ある程度気にしてらんないけど、さ――――」


 振り返る。


あすみ「――――」




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